⑪防腐剤無添加技術、化粧品の防腐設計を実現(上)
化粧品の歴史の中で、化粧品に配合するアミノ酸や糖類、油脂などと言ったカビが生えやすく微生物が繁殖しやすい成分が数多く使用されてきた。 だが、この10数年の間に、微生物やカビの原因菌に肌が汚染される危険性が指摘され、このリスクを避けようと「防腐剤フリー」の流れが急速に進展、防腐剤無添加技術に取り組む動きが鮮明になっている。...
View Article⑪防腐剤無添加技術、マンダム新フリー化技術開発(中)
化粧品や医薬品は、微生物による汚染を防ぐため、防腐剤が使用されることがある。防腐剤の中でも、パラベンは人体に対する毒性が低く微生物、特にカビや酵母に対して効果的であるために広く使用されている。 パラベンの物質名は『パラヒドロキシ安息香酸エステル』(別名=パラオキシ安息香酸エステル)。パラベンの種類の中で、一般的にメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンが主に使用されている。...
View Article⑪防腐剤無添化技術、無添加化粧品相次ぎ開発(下)
防腐剤フリーの研究・開発に取り組む動きの中で株式会社ファンケル(神奈川県横浜市)は、1970年代後半という早い段階に他社に先駆けてく無添加化粧品を販売した。...
View Article⑫シリコーンゲル・メイクアップ化粧品に活用(上)
現在、シリコーン組成物・シリコーン誘導体が開発され、機能性化粧品に広く応用されている。 シリコーンは、その構造を調整するとオイルのようになる。この状態になったシリコーンは、肌に塗ったとき、伸びが良くべたつきも少ないことから化粧品に活用されている。...
View Article⑫シリコーンゲル、増粘、固化の新ゲル化剤開発(下)
シリコーンを増粘、固化した新しいゲル化剤が開発されている。シリコーンのゲル化を開発したのは株式会社資生堂(東京都中央区)で、超分子技術(水素結合や配位結合など比較的弱い結合で結びついた分子集合体)を応用して実現した。 これまでシリコーンは粘度を出したり固めたりすることが難しかった。同社は、シリコーンの透明ゲル化に成功、新しい基材や使用感触の化粧品開発を可能とした。...
View Article⑬美髪技術、花王・日華が髪の空洞補修技術開発(上)
髪は人種、年齢、性別などによって多様性に富み、望む髪の状態・悩み・手入れ方法も様々である。化粧品、毛髪各社は、様々な視点から髪の本質を研究し、美しい髪の要素・構造を追求しながら美髪技術の開発に取り組んでいる。...
View Article⑬美髪技術、マンダム・細毛化対応ワックスを開発(中)
株式会社マンダム(大阪府大阪市)は、ミドル男性の加齢変化に対応した化粧品開発に取り組む中、長年にわたって技術開発を行ってきたヘアスタイリング分野において毛髪の細毛化という加齢変化に対応したワックスの開発に成功した。...
View Article⑬美髪技術、美髪を維持する成分等開発(下)
株式会社ミルボン(東京都中央区)は、肌センサーで撮影した頭髪の画像から現在の髪の状態の解析と未来の髪の状態が予測できる頭髪解析技術を開発した。同技術を搭載してシステム化を図り、スマホなどで肌データや顧客管理等ができるクラウドサービスの提供を始めている。 同社では、同解析技術を開発するため、20代から70代の日本女性約2460名の毛髪と頭皮を網羅的に調査した。 この調査から...
View Article⑭顔のたるみ評価法、振動幅も評価に、フラーレン原料で効果実証(上)
一般的に顔のたるみ判定は、視感判定で行われることが多い。また、評価形態を3次元計測装置で撮影し、その計測データを解析して各種パラメーターを用いて評価する手法も盛んになっている。顔のたるみに関わる各社の取り組みを検証した。...
View Article⑭肌のたるみ評価法、たるみ量をスコア化、可視化を実現(下)
ロート製薬株式会社(大阪府大阪市)は、早い時期に肌のたるみ量を測定できる二次元簡易測定法を開発(2010年)。 同時に、簡易測定法を使って女性の肌の評価を行い、フェイスラインのたるみ量と見た目のほうれい線スコアが一致することを見出した。...
View Article⑮幹細胞培養液・化粧品成分として注目(上)
脂肪細胞の中にある幹細胞を取り出して培養した培養液「幹細胞培養液」が化粧品の成分として注目を集めている。 幹細胞は様々な細胞に分化できる能力を持つ。幹細胞を培養液中で培養している時にタンパク質を分泌させ、その効果を化粧品として活用できるようにしたものが幹細胞培養液だ。...
View Article⑮幹細胞培養液、ロート製薬が化粧品に配合(下)
ロート製薬株式会社(大阪府大阪市)は、売上高の7割以上がスキンケア製品で占めており、製薬メーカーから化粧品メーカーへと転身を図った。 そうした中、同社が現在、力を入れて取り組んでいるのが「再生医療」という最先端の医療技術。再生医療は、細胞や組織を用いて病気の治療を行うもの。...
View Article⑯毛髪再生移植、自分の細胞を移植し髪の毛を再生(上)
自分の髪の毛の細胞を培養し、頭皮に移植して毛髪を再生する毛髪再生移植が脱毛症や薄毛を解消する治療法として期待が高まっている。 毛髪再生移植は、脱毛症や薄毛に悩む人の頭皮組織から採取した毛球部毛根鞘細胞(毛髪の成長に重要な役割をする毛乳頭細胞の元になる細胞)を培養した後、脱毛部位に移植(注入)することで、脱毛部位の毛包を再活性化し、脱毛部位の毛髪を成長させるもの。...
View Article⑯毛髪再生移植、資生堂、オーガンテク実用化に力(下)
現在、国内で毛髪再生移植の実用化に向けた研究・開発に取り組んでいるのは、主に株式会社資生堂(東京都中央区)と国立研究開発法人理化学研究所発再生医療ベンチャーの「株式会社オーガンテクノロジーズ」(東京都港区)が主導して取り組んでいる。 資生堂と東京医科大学、東邦大学の3者は、共同で髪の毛を作る働きを活性化させる細胞を頭皮に移植して発毛を促す研究に取り組んだ。...
View Article⑰セルロースナノファイバー、化粧品用途に活路(上)
植物の細胞壁を構成するセルロースを細かくした繊維「セルロースナノファイバー」が化粧品原料として使われるなど新用途の拡大が期待されている。 セルロースナノファイバーは、主に植物の細胞壁に由来するセルロースから成り、直径数nm(ナノメートル)から100nm、長さが直径の100倍以上の繊維状物質をいう。...
View Article⑰セルロースナノファイバー、化粧原料開発(下)
現在、セルロースナノファイバー(写真)の実用化に力を入れているのが製紙会社や化粧品原料会社など。 セルロースナノファイバーの利用で期待されているのが、化粧品への使用。王子ホールディングス株式会社(東京都中央区)と原料商社の日光ケミカルズ株式会社(東京都中央区)は、セルロースナノファイバーの共同開発で、化粧原料「アウロ・ヴィスコCS」を開発した。...
View Article⑱リップケア技術、唇表面の保護と唇内部の保湿に力(上)
唇は皮膚に比べ、荒れやすい部位であるため、荒れた唇に対しては適切なケアを施す必要がある。現在、唇のケア方法は、唇表面の保護と唇内部の保湿効果を高めることの2通りの方法がとられている。 唇は、皮膚のような天然の保護膜がないことや角層が薄いことから、外部からの刺激を受けやすく水分が蒸散しやすいため、唇表面を保護することが重要である。...
View Article⑱リップケア技術、花王、艶評価技術確立(下)
花王株式会社(東京都中央区)のメイクアップ研究所は、日本人女性における口もと形状の加齢変化について研究した。その結果、年齢を重ねるにしたがって日常的に唇とよんでいる赤唇部が薄くなるとともに、鼻の下から唇にかけての皮膚部(白唇部)が長く丸みを帯びてくることを定量的に確認した。...
View Article⑲毛髪染料技術、ヘアカラー・バッチテスト必修(上)
髪の毛を染める毛髪染料(ヘアカラーリング剤)には、医薬部外品に分類されるものや化粧品に分類されるものがある。永久染毛剤とくに酸化染毛剤(医薬部外品)をヘアカラー、半永久染毛料とくに酸性染料という色素を用いる染毛料(化粧品)をヘアマニキュアと呼ぶことが多くなっている。ヘアカラーとヘアマニキュアは、使い方や色持ちなどが違っている。また、ヘアカラーは、使用前に毎回、必ず皮膚アレルギー試験(パッチテスト)を...
View Article⑲毛髪染料技術、花王・富士フがレインボー染料開発(中)
化粧品企業等が染毛染料の開発に取り組む中で 花王株式会社(東京都中央区)と富士フイルム株式会社(東京都港区)は、非反応型持続性染毛染料「レインボー染料」を共同開発した。 富士フイルムが写真感光材料の研究で培った染料の分子設計・合成技術と花王の毛髪研究で培った毛髪内に浸透する染料をコントロールする技術を融合して開発した。富士フイルムが染料を花王に提供し、花王がヘアカラーリング製品を製造する。...
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